【鍼灸マッサージ・コラム】長期・頻回の患者様について
今月の安全保障通信でも触れておりますが、『あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討委員会』にて過度な長期・頻回施術の患者様について【償還払いへ戻せる仕組み】が発表され、戸惑っている方も多いかと思います。
まだ詳細は出ておらず、
①過度・頻回施術の基準
⇒初療から2年経過後も月に16回以上施術を5か月にわたって受けている者
②施行日
⇒「令和3年7月1日」
※詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。
社会保障審議会(医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会) 資料 第22回の資料をご確認ください。
『6償還払いに戻せる仕組みの検討(案)』に具体的に記載がございます
詳細がわからない中ですが、
現在使用している『1年以上・月16回以上施術継続理由・状態記入書』は継続して使用することと思われますので、
今一度作成の際に不備がないかどうか確認してみましょう。
作成のポイント
①レセプトと相違がないか
状態記入書の上半分はレセプトにも記載されている内容となります。
レセプトと相違していることで、どちらが正しいのかと保険者より返戻の対象となりますので、記載する際は相違がないよう留意しましょう。
(※よくある相違:患者の生年月日の元号、初療年月日など)
②記載の漏れがないか
下半分は、【患者の状態の評価】を記載する部分となります。
中でも、
・痛みの強さ
・前月の評価の有無
に〇がありませんといった返戻がよくございます。
記載の際は、漏れがないようきちんと確認を行いましょう。
③頻回の必要性についてきちんと明記しているか
状態記入書内の、月16回以上の施術が必要な理由のみで、療養費の支給の可否はされない と現状はされておりますが、頻回の必要性に疑義が生じないよう、詳細に記載する必要がございます。
④月の途中で1年経過した場合の月16回以上の考え方
月の途中で初療日から1年を経過した場合は、『1年を経過した日以降から月末の間に16回以上の施術があれば施術継続理由・状態記入書を添付する』事となります。令和1年1月12日を初療日とした場合、令和2年1月12日から令和2年1月31日までに16回以上の施術があれば令和2年1月分のレセプトに添付が必要となります。
⑤施術者証明欄 氏名・押印の取り扱い
原則として、施術を行った施術者が記載します。同一月内に複数の施術者が施術を行った場合は、代表して施術を行った者となります。また、施術者氏名が記名の場合には押印が必要ですが、署名された場合は押印を省略しても差し支えありません。
いかがでしたでしょうか。
【償還払いへ戻せる仕組み】が施行されることによって、
今まで以上に『1年以上・月16回以上施術継続理由・状態記入書』の取り扱いが重視されることと思われます。
現行の『1年以上・月16回以上施術継続理由・状態記入書』の取り扱いを見直すことで、【償還払いへ戻せる仕組み】の施行に備えましょう。
詳細が発表されましたら、改めてコラムや安全保障通信にてお伝えいたしますので、続報をお待ち下さい。
今回は芝山が担当いたしました。
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